最初の一歩で「あ、柔らかっ」と思わず声が出た。
ズームフライ6は、足が沈み込み、反発で押し出されるたびにフワッと浮くような感覚。
でもテンポが上がると一気にバランスが取れて“気持ちよく進む”。
そう感じた瞬間、「あ、このシューズは速く走るための設計なんだ」と納得しました。
履き心地もこれまでと少し違います。横幅はややタイトに感じたものの、つま先側に丸みがあり余裕があるため、横からはしっかりホールドしつつ指先にはストレスを残さない設計。
そのおかげで、長く走っても指に痛みを感じにくく、“狭いけど窮屈ではない”絶妙なフィット感が得られました。
ここからは、そんなズームフライ6を実際に走り込んで感じた「柔らかさの正体」と「使いこなし方」を詳しく紹介します。
🏃♂️ズームフライ6の特徴と進化ポイント
\これまでの「ズームフライ」とはひと味違う!/
ズームフライ6は、柔らかさ・軽さ・推進力の3つが大きく進化。
ナイキの高反発素材「ZoomXフォーム」とフルレングスのカーボンFlyplateの組み合わせにより、
一歩ごとに“沈んで、弾む”独特の走り心地を実現しています。
💡進化ポイントまとめ(前作比較)
項目 | ズームフライ5 | ズームフライ6 |
---|---|---|
重量 | 約290g前後 | 約265g(約10%軽量化) |
ミッドソール | Reactフォーム | ZoomX+SR-02+Flyplate |
スタック高 | 39/31mm前後 | 42/34mm前後(ドロップ8mm) |
特徴 | 安定・初心者寄り | 反発重視・中上級者向け |
価格(税込) | ¥18,150 | ¥18,700 |
ポイント
クッションは“柔らかく進化”。それに伴い安定感はやや繊細に。
走り込みが少ないランナーには足首や膝に不安が出る場面も。
反面、テンポ走やビルドアップでは抜群の押し出し感が得られます。
👟履き心地とフィット感
履いた瞬間、横幅は少し狭くなったように感じましたが、つま先の丸みが増して余裕あり。
横からはしっかりホールドしつつ指先にはストレスを与えない設計です。
長時間走っても指に痛みを感じにくく、“狭いけど窮屈じゃない”絶妙なバランス。
前作に比べてわずかにスリムなシルエットになり、より**“走りにフォーカスした”**印象。
このスリム感がスピード時のブレを抑え、よりレース寄りの感覚を生み出します。
おすすめポイント
・指先が痛くなりやすい人にも◎
・甲が高い人は紐調整でフィットを微調整可能
・薄手ソックスとの相性が特に良い
⚡テンポ走・ビルドアップで真価を発揮

ズームフライ6の真骨頂は、スピードに乗ったときの安定感と推進力。
ジョグでは柔らかさがやや目立ちますが、キロ4〜5分台に入ると反応が一気にシャープになり、脚が勝手に前へ出る感覚があります。
“柔らかいのに前へ進む”――その独特の走り心地が、テンポ走やビルドアップを楽しくしてくれる1足です。
また、前作よりややスリムになった設計がスピード域での安定性を高め、ブレを抑えてカーボンプレートの推進力をしっかり引き出します。
その一方で、クッションの厚みとZoomXの柔らかさが脚への負担を和らげるため、ジョグやリカバリー走でも十分使える万能性も備えています。
ゆっくり走るときはフワッと脚を守り、速く走るときはビシッと反応する――シーンに合わせて表情を変える懐の深さが魅力です。
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👉 テンポ走の効果とやり方「ズームフライ6が生きるスピード練習方」
🏃♂️実走レビュー(距離・ペース別)
実際に走ってみると、“柔らかさ”と“反発の切り替わり”が明確でした。
アウトソール全体が柔らかく、フワフワとした接地感で脚への負担が軽い印象。
ジョグでは脚を包み込むように衝撃を吸収してくれて、膝や足首にも優しい感覚があります。
ところが、スピードが乗ってくると一変。
柔らかいアウトソールが**一瞬で潰れてすぐに反発を返す“スピードモード”**に切り替わる感じがあり、テンポ走ではレースシューズのような鋭さを見せます。
この“スピード域での変化”がズームフライ6の最大の魅力かもしれません。
さらに、シューレース(紐)の伸縮性も好印象。圧迫感がなく履きやすいのに、甲を締めすぎなくてもホールドが効き、長時間でも快適でした。
ポイント(筆者の体感)
・アウトソールが柔らかく、ジョグでは脚に優しい接地感
・スピードが乗ると反発が切り替わり、“スピードモード”に変化
・伸縮性のある紐が心地よく、長時間でもストレスが少ない
✅ズームフライ6のメリット・デメリット
ズームフライ6は、シリーズの中でもっとも**“柔らかく、軽く、スピードに乗る”**モデル。
一方で、その柔らかさゆえに安定感や扱いやすさには少し注意が必要です。
🟢メリット(良かった点)


ポイント | 内容 |
---|---|
① 柔らかく脚に優しいクッション性 | フワフワした接地感で、ジョグでも膝や足首に優しい。長距離でも疲労が残りにくい。 |
② スピード域での切り替わりが爽快 | スピードが乗ると一気に反発し、“スピードモード”に変化。テンポ走やビルドアップで真価を発揮。 |
③ スリム化による反応性アップ | 前作よりシャープな設計で、速いペース時のブレが少なく反応が良い。※ただしフォームが安定していない初心者には少しシビア。 |
④ フィット感の改善 | つま先に余裕を持たせつつ横からしっかりホールド。長時間でも指先が痛くなりにくい。 |
⑤ 紐の伸縮性で快適 | 圧迫感のないシューレースが快適。結び直しも少なくストレスなし。 |
⑥ 1足で練習の幅が広がる | ジョグ〜スピード練まで対応できる万能性。 |
🔴デメリット(気になる点)
ポイント | 内容 |
---|---|
① 柔らかさが安定感に影響 | ゆっくりペースでは沈み込みが強く、フォームが乱れると左右のブレを感じやすい。 |
② 初心者には少し扱いが難しい | クッションと反発の切り替わりが大きく、慣れないうちは足首周りに負担を感じることも。 |
③ 地面の感触はややマイルド | ZoomXの厚みで路面感は薄め。地面をしっかり感じたい人には物足りない。 |
④ ソールの摩耗は中程度 | 柔らかい素材のため、アウトソールの耐久性は“普通”。練習用として割り切るのが◎。 |
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🎯こんな人におすすめ
ズームフライ6は、「柔らかいのに速く走れる」独特のバランスを持った一足。
走りのスタイルや目的によって“ハマる人”と“少し難しく感じる人”が分かれます。
🏃♂️おすすめしたい人
タイプ | 理由 |
---|---|
テンポ走・ビルドアップ中心の中〜上級ランナー | 柔らかいソールが潰れて反発する感覚を活かせる。速いペース域で真価を発揮。 |
ジョグ〜スピード練を1足で回したい人 | クッションと反発のバランスが良く、練習の幅を広げやすい。 |
レース用カーボンの練習相棒を探している人 | ヴェイパーやアルファの感覚を、耐久性高めに再現。 |
長時間でも指先が痛くなりやすい人 | つま先に余裕を持たせた設計で、長距離でも快適なフィット感。 |
“柔らかめのカーボン”を試したい人 | 反発は感じつつ、脚に優しく扱いやすい。 |
🚫おすすめしにくい人
タイプ | 理由 |
---|---|
走り始めの初心者 | クッションが柔らかく接地が安定しづらい。フォームが固まっていないと左右のブレを感じやすい。 |
低速ジョグ中心 | ペースが上がらないと反発が出にくく、フワフワ感が強く出る。 |
路面感を重視する人 | ZoomXが厚く、地面の情報量は少なめ。 |
筆者コメント
ズームフライ6は、ただの「速い人向け」ではなく、走り込みを積んできた人に応える一足。
ゆっくり走るときは脚を守り、スピードを上げると一気に切り替わる――そんな“ギア感覚”を楽しめます。前作のズームフライ5は、初心者が最初のカーボンシューズとして選べる安定感がありました。
それに対して今作の6は、初めてのカーボンとしても履けなくはないけれど、少しムズカシいと感じるかもしれません。
柔らかさと反発の切り替わりが鋭い分、フォームや脚づくりができているほど魅力を引き出せる――そんな**“育てがいのあるシューズ”**です。走ることがもっと楽しくなる“相棒シューズ”を探しているなら、試す価値ありです。
👉膝などの痛くなるのが気になる人へのおすすめシューズ
🏁まとめ:ズームフライ6は“柔らかくて速い”を両立した挑戦的モデル
ズームフライ6は、**「柔らかさ」と「スピード感」**を両立させた希少な一足。
ジョグでは脚に優しく、テンポ走では一気に反発して“スピードモード”に切り替わる――この感覚がクセになります。
ただし、前作よりもスリムかつ柔らかく、安定性はやや繊細。
初心者でも履けなくはないが、扱いには慣れが必要です。
そのぶん、フォームが整っているランナーにとっては、カーボンの推進力×ZoomXの柔らかさを両立できる貴重な存在になるはず。
筆者まとめ
・柔らかいのに速く走れる。
・スピードを上げるほど楽しくなる。
・「1足で練習もレースもこなしたい人」にぴったり。
・初心者が“次のステップ”へ進むための一足としても価値あり。
💰価格・買い時メモ
項目 | 内容 |
---|---|
定価(税込) | ¥18,700 |
セール価格帯 | ¥13,000〜15,000台(カラー・サイズで変動) |
発売日(国内) | 2024年11月1日 |
狙い目 | 新色登場や大型セール(Nike公式/ABC-MART/楽天など)のタイミングが◎ |
アドバイス
定価でも性能に見合う価値はありますが、¥13,000台で見つかれば“即買い”クラスのコスパ。
在庫が動きやすいモデルなので、気になるカラーは早めにチェックを。
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