ランニング初心者が走り始めるときに不安になるのが「ケガ」です。
特に以下のような症状は、初心者が最初に経験しやすいものです。
ケガ名 | 痛みの場所 | 主な原因 | 対策・予防 |
ランナー膝 | 膝の外側 | 走りすぎ、フォームの乱れ | ゆっくり始める、筋トレ |
足底筋膜炎 | 足裏・かかと | 合わない靴、硬い路面 | ストレッチ、インソール |
シンスプリント | すねの内側 | 急な距離増加 | 徐々に慣らす、冷やす |
アキレス腱炎 | かかとの上 | 柔軟不足、坂道練習 | ストレッチ、無理しない |
腰・股関節痛 | 腰まわり | 体幹の弱さ | プランク、正しい姿勢 |
どのケガも共通した原因がある
初心者ランナーが経験しやすいケガには、いくつかの共通点があります。
多くは「走りすぎ(オーバーユース)」や「フォーム・シューズの選び方」が関係しています。
どれだけ注意していても、完全に防ぐことは難しく、誰でも一度はトラブルを経験する可能性があります。
ですが、事前に知っておくことで、症状を軽くすませたり、重症化を防ぐことができます。
ここでは、代表的なケガについて症状・原因・予防法をまとめました。
主なランニングで起こるケガの症状・原因・予防
1.膝の痛み(①ランナー膝と呼ばれる、腸脛靭帯炎②鵞足炎)
①腸脛靭帯炎
- 症状:走っているときや走り終わったあとに、膝の外側がズキっと痛くなることがあります。これは「ランナー膝」と呼ばれるケガです。
- 原因:走り過ぎ(オーバーユース)、硬い地面、フォームの乱れなど。
- 予防:急に長い距離を走らない、定期的な休足日を設ける、クッション性のあるシューズを選ぶ。
👉詳しくはこちらの記事で解説しています:
腸脛靭帯炎になった時の対処法👇

②鵞足炎
- 症状:膝の内側の痛みが出る。特に膝を曲げ伸ばしする動作や階段の昇降時に痛みが生じやすい。押すと強い痛みを感じることも。
- 原因:膝を曲げ伸ばしする動作が多いスポーツで発症しやすい。フォームの乱れや準備運動不足など。
- 予防:足の筋肉がつくまで無理なくランニングを続ける。左右へのブレの少ない安定感のあるシューズ選ぶ。
足の裏の痛み(足底筋膜炎)
- 症状:かかとや土踏まずに痛みが出る。特に朝起きた時の動かし始めに痛みが出やすい。
- 原因:足裏に負担がかかりすぎている、初心者の硬い路面での長時間のランニング、足に合わないシューズを履いている。
- 予防:足裏のストレッチ、インソールの使用、痛みを感じる前に早めの休息。
※痛みを我慢して走り続けると疲労骨折になることもあるので注意が必要。
脛の骨の裏側の痛み(シンスプリント・脛骨過労性骨膜炎)
- 症状:スネの内側がズキズキ痛む。
- 原因:走り始めの急なランニング量の増加、硬い路面での走行、不適切なシューズ。
- 予防:ランニングに必要な筋肉がつくまで、徐々に走る距離やペースを増やす。フォーム改善、ランニング後のアイシング。
📝 わたしの体験談(シンスプリント)
わたしもランニングを始めたばかりの頃、スネに痛みを感じて「シンスプリント」を発症しました。
初心者に多いケガのひとつだったので、調べてみるとすぐに原因や対処法がわかりました。
最初のうちは「このくらいなら大丈夫かな」と思い、痛みを我慢しながら走っていたのですが、やはり改善せず…。
これはいったん休むべきだと判断して、思い切って1週間ランニングを中断しました。
その間はマッサージやセルフケアを行い、無理せず過ごしたことで症状は徐々に回復。
今では、無理せず早めに対処してよかったと思っています。
👉シンスプリントの参考動画:
引用:Runtrip@RuntripChannel
アキレス腱炎

- 症状:アキレス腱の痛み。通常は図1の部分が痛くなりますが、図1からふくらはぎの膨らみの間(図2)の痛みもあります。
- 原因:ふくらはぎの筋肉の柔軟不足、急な運動量の増加。
- 予防:ふくらはぎのストレッチや筋トレ、ふくらはぎに負担のかからないフォーム作り。
👉わたしがアキレス腱炎になった時に効果があった改善方法はこちら↓(効果には個人差があります)
腰痛や股関節の違和感
- 症状:腰や股関節周りに痛みや張りを感じる。
- 原因:体幹の筋力不足、姿勢の悪さ、フォームの乱れ。
- 予防:体幹トレーニング(プランクなど)、フォームの見直し、無理をしない。
ケガを防ぐ5つのポイントまとめ。
初心者ランナーに多いケガは、すべてに共通する原因があり、予防のポイントも似ています。
✅ ケガ予防の基本
- 無理せず走る距離や回数は少しずつ増やす ✅いきなり長く走ると、体が追いつかずケガにつながるため。
- シューズは自分の足に合ったものを選ぶ ✅クッション性やフィット感が、足の負担を大きく左右します。
- 走る前後にはストレッチをしっかり行う ✅筋肉をほぐして柔軟性を保ち、故障リスクを下げましょう。
- 痛みを感じたらムリせず休む ✅我慢して走ると悪化して長期間の休養が必要になることも。
- 筋トレや体幹トレで「ケガに強い体」をつくる ✅安定したフォームを支えるためには、基礎筋力が大切です。
ランニングは、心も体もリフレッシュできる素晴らしい運動です。でも、ケガをしてしまうと走るのが嫌になってしまいます。今回ご紹介したように、ケガにはいくつかの種類があり、しっかり予防することで安心して走り続けることができます。
「ケガをしにくい走り方」を身につけて、ランニングを長く楽しんでいきましょう。
コメント